中⻑期のグローバル販売戦略

グローバルな規模拡⼤に向けた販路の開拓
⾞体⼀台解析技術を駆使し世界中のカーメーカーが求める軽量で⾼剛性な⾞体の提案⼒を⾼めることで、日系カーメーカーからのグローバルな受注拡⼤や欧米系高級車メーカーからの受注拡大を推進しています。またEV化の進展が予想される世界最⼤の中国市場で受注拡⼤を図るための戦略も始動しています。

ステップ1 日系カーメーカーグローバル受注の拡⼤

得意先であるホンダ様からの受注原単位の拡⼤を加速させる⼀方、当社グループが保有する生産設備の負荷を最⼤限まで⾼める方針の下、ホンダ様以外への他社販売活動も強化しています。日本やイギリス、中国など、現在世界6極でトヨタ様とのお取引をグローバルに展開しています。取引額は順調に拡⼤を続け、売上に占める割合は直近で15.5%となりました。経営基盤の安定化という観点からも、引き続き取引拡⼤に注⼒していきます。
ステップ2 欧州系⾼級⾞受注拡⼤

2019年4⽉に当社グループ初となる欧州⼤陸生産拠点であるスロバキアの新⼯場「G-TES」が完成しました。当社は既にイギリスに生産⼯場を構えていますが、G-TESを加えることでブレグジットで揺れる欧州地域を広くカバーする体制が整いました。
G-TESで生産する部品はアルミの⾞体を主に、⼀部鋼板部品も生産します。素材特性の違うアルミと鋼板の両方を生産するハイブリッド⼯場として、最新鋭の設備と技術を投入しました。
またG-TES周辺には様々なカーメーカーの⼯場があり、今後の欧州戦略を語る上で重要な位置付けと考えています。既にジャガー・ランドローバー様、BMW様から、アルミや鋼板部品を受注し生産を開始しています。また、直近では、トヨタ様からの受注も決定しました。欧州市場で信頼と実績を積み重ねることで、更なるグローバルな売上拡⼤を狙ってまいります。

ステップ3 EV領域での受注拡大

2030年代には、世界各国でガソリン車の新車販売全廃を決定するなど、EVの存在感が高まっています。当社では、EV領域での受注拡大を図るため、EVに搭載するバッテリーを保護するバッテリーケースの開発に着手しています。
特に欧州、中国においてはEVを戦略的に拡大させたいニーズが存在していますが、カーメーカーの旗艦車種に向けては高性能で最軽量の仕様に対するニーズ、ボリュームゾーンとなるセグメントに向けては、価格と軽量化のバランスの良いバッテリーケースの仕様に対するEVの新たなニーズ、二極が混在するようになると予想しています。
これらの二つの方向性に対して、最軽量の仕様を成立させるためには、先進の軽量化素材を高効率かつ高精度に組み合わせる設計能力と接合技術が必要であり、普及仕様についてはコスト低減と生産性の向上が望まれます。
また、車両電動化において、バッテリーケースは車体構造の一部としても機能するため、複合的な機能を持つ非常に重要な部品となり、高度な設計検討能力が求められます。当社は、軽量化提案活動により獲得した一台分解析技術を駆使することで、二極化が進むEVの両方のニーズに向けて、バッテリーケースの開発を推進します。


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